2006年12月03日

《イロ日記》まわりりくどい男、受話器の向こうで何を語る?

――アタシさぁ。まわりくどい男って大っ嫌いだから。

tidori1.jpg 自分に自信がないなら、自分の気持ちに、言葉に
責任がもてないんなら、アタシにからんでこない
で。そうゆうなるべく自分が傷つかないように傷
つかないようにってしながら、相手に『かま』か
けてくるようなやり方、とにかく嫌いだから。あ
んたのそうゆうとこ。鳥肌が立つぐらい嫌いだから。

なんだか、すごいことになってるので、俺はこっそり休憩室を後にした。

《のっこ》が髪をばっさり切った。

――アタシ、今日から変わりますから。

『あぁ?』食堂で、NHKの昼のニュースを見ながら洋食ランチセット
をほおばる俺がきょとんとした。

結婚なんて誰でもやってることじゃないっすか?(ケンカ腰)でも、芸
人になるのは誰でもできることじゃない。恋なんてベタなことしてる場
合じゃないです。アタシ、今日から女を捨てて生まれ変わります。これ
アタシの決意です。受けとって下さい。

小箱を開けると、髪の毛が入っていた。軽く頭痛がしてチャイムが鳴る。


                         ■まわりりくどい男、受話器の向こうで何を語る?
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2006年12月02日

★度胸と巨乳ひとつで世の中を渡ってきた21歳に漢字を教える6


tidori1.jpg ――今俺に一番足りないもの。それは『体当たり
の演技』
ではないだろうかとふと思い。隣で忙し
く入力作業をしている《小嶋》に聞いてみた。小
嶋の顔は「この忙しいのに」を如実に物語ってい
たが『だってイロさん役者じゃないでしょ』と言
い、またパソコンに向かうのだった。

と、乳で風を切りながら《宝田》がやってきて。その指先は『鼓動』
指していた。

俺は軽くこめかみを押さえ、この先この巨乳はどうやって人生を送って
いくのだろうと、哀れな気持ちになりつつ、カカオの量がどうのこうの
と言う前に、頭脳パンを毎日食えと思ったが、あえて言わなかった。

――鼓動【ビート】って読むんだよ。

俺の中の誰にも譲れないロックな何かがそう言ってしまうのだった。



                       ■昭和任侠伝 Fカップとすごした日々6
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2006年12月01日

《イロ日記》気の合う友達ってたくさんいるのに今は気づかないだけ


――愛しの、内線45番から電話がかかってくるのだ。

tidori1.jpg 《亜ちゃん》の5F。『すごい夕焼けキレイだよ。
みんなでさ、5時の休憩のとき、屋上に見 に行こ
うよ
』というわけで、ぞろぞろクズどもを従えて屋
上にいって。そこには、視界いっぱいにオレンジと
ピンクのパノラマが広がっていて。僕らの街を黄昏
色に染め上げているのさ。

――今僕はここに生きていて。手を伸ばせば届くところに君がいて。

憧れだった君と、今同じ道を歩いている。ただそれだけで、たってそれ
だけのことさ。それ以上何を、僕は望むというのだろう?

  ★★★

ときどき生きていることに不安になって、むしょうに誰かにすがりつき
たくなって、こういう時何でも話せる友達がいるっていいよね。

『なんかさ、いろいろうまくいかなくて、なんか鬱っぽいんだよね』
「お前さ、今何時だとおもってんの?」
『俺、このままありのままの自分でいて、いいのかなって思うんだよ』
「俺、明日早いんだよ。つーか、まともに働いている人は寝てんだよ」
『俺さ、これからどうしたらいいのかな?』


「死ねば?」――ガチャリ。


                ■気の合う友達ってたくさんいるのに今は気づかないだけ

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2006年11月29日

★度胸と巨乳ひとつで世の中を渡ってきた21歳に漢字を教える5


tidori1.jpg ――プっ!おもしれ。5刷目ができたと大和書房
から「ベタ辞典」が送られてきて、それを読んで
るうちに笑いがとまらなくなった。誰だよ、作者
は?と見ると、俺だった。と、隣から暴れ乳が、
例によって、漢字を聞いてくる。辞書ひけよ。


――《接吻》

こんな素敵な漢字もよめないのか?俺は唖然として、テレビはバラエテ
ィと心霊スペシャルしか見ないという21歳の瞳を覗き込んだ。やはり、
先輩にあったら一、二年は学校でも、街でも通り過ぎるまで頭を下げて
いなければならないという、夜露死苦な中学で多感な思春期をすごして
しまうと、こうまで人間がゆがんでしまうのだろう。

――《接吻(キス)》って読むんだよ。俺はやさしく微笑んだ。



                       ■昭和任侠伝 Fカップとすごした日々5
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《イロ日記》僕は透明人間なので、見つけることはできないと思います


――なんかさ……そこにいるのにそこにいない人みたい。

tidori1.jpg 「まあ、そうだろうね。」『どうして?』「だっ
てずっと先にいるもの」『アタシよりずっと年上
だから?』「違うよ。逃げてるんだ。誰からも、
何からも。」 ――誰にも捕まらないように。



八王子から武蔵五日市を抜けて奥多摩へ向っている。夜に。僕は。今。ひ
とり。アクセルを踏み切ってタイヤを滑らせて、曲がりきってほっとして。

そんな風にしか生きてることを確かめられないとしたら。それはきっと、
救いようのないぐらい、不幸なことなのだろう。誰かを愛することでしか、
自分を感じることができないとしたら、それはどうしようもないほど悲し
いことなのかもしれない。でもね――。君に問いたい。


 ★★★

君に「やさしい」といわれるたびに、泣きたいような気持ちになるのさ。

 ★★★

誰にも混じり合わないように過ごしてきた。物心ついたときから。平凡さ
やありきたりのことを時々、がまんできないぐらい憎んだ。そんな風に生
きてきた。誰かの受け売りや、口だけのことじゃなくて、僕は、本当にそ
うして来たんだ。『いっしょにされちゃたまんない』って…嫌な奴だよね。

本当はね。正直なところ。《さびしい》んだ。どうしようもないぐらい、
寂しいんだ。今もそして明日も、淋しくてさみしくてしょうがないんだ。


――でも、それを言えずに、今日も働いて、生活して、生きている。


                      ■僕は透明人間なので、見つけることはできないと思います
posted by イロ室長 at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 土曜はカメムシを探しにU | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★度胸と巨乳ひとつで世の中を渡ってきた21歳に漢字を教える4

  
tidori1.jpg ――イロっちすごーいっ!総務の女たちに、ふと
こいつらのレベルを試そうと思い、親指が切れる
手品
を見せたら、おおはしゃぎだった。バカども
め。俺はなぜか腹を立て、もう日本も終わりだと
泣きながら帰ってくると《宝田》が、小首をかし
げている。

この漢字なんて読むんだっけ?俺はこの、本は女性週刊誌しかよまない
という、巨乳ひとつで世の中を渡ってきた21歳の顔をまじまじと眺め
た。きっと今もこいつの頭の中は、電撃入籍!電撃離婚!とかイナゴの
佃煮のように渦巻いていると思うと、誰もいない海で思いっきり泣きた
くなってきた。

――宝田。それは『瞬間(とき)』って読むんだぞ。


                       ■昭和任侠伝 Fカップとすごした日々4
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《iro日記》小学5年まで、ちょうちょ結びができませんでした


tidori1.jpg 休憩から帰ると、俺の作業着の袖が結んであって
イタズラされていた。口内炎が痛く朝から機嫌が
悪い俺は、黙って解く…解く………解けない。…
……って、こんなに固結びしたのはお前かぁぁぁ
ぁぁ―――っ!


俺は《由美ぶ》の腰骨を押さえ尾骨めがけて膝蹴りする。そして彼女は
痛みに悶絶し、しゃがみこみ声も出ないわけで。いいんだ。すこしMっ
気があるから。これぐらい。何のその。

………と休憩から帰ると、クズどもが仕事をほっぽりだして、紙くずで、
サッカーをしている。とりあえず来客用スリッパで、横っ面を順番にひ
っぱたいて歩く。仕事しろ。

『お前ら、それで給料もらって、まともに汗水たらして働いてる人々に
 申し訳ないと思わないのか?』


 ★★★

Bランチの「とんかつみぞれおろし定食」に並んでいると、今日もまた、
《トイレ窓の女》と会う。俺の後ろに並んでいて、大笑いする。

『何も言わなくても、ごはん大盛りにしてもらえるんだ(笑)。』

うるせえ。口内炎の俺は無視する。『男は食ってなんぼだ』。そして俺
はいつもの席につき《のっこ》に言う。

『いいか。食が細い男はあっちも性格も淡白だからな。女として幸せに
 なりたかったら、まずは、飯をうまそうに食う男を選ぶんだぞ。』



                        ■小学5年まで、ちょうちょ結びができませんでした


posted by イロ室長 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 土曜はカメムシを探しにU | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月26日

★度胸と巨乳ひとつで世の中を渡ってきた21歳に漢字を教える3

  
tidori1.jpg 『まって。そうよ。ここ。この場所で犯人は車を止
めて、立小便をしたの。そうよ。その場所。……彼
は、勢いよく放尿したわ』と、俺が休憩室で超能力
捜査官の真似をして
、クズどもを癒していると、乳
で風をきりながらコードネームはF《宝田》が、漢
字を聞きに来る。

そして俺は唖然とした。その指先は明らかに『返事』を指していた。

可哀想に……。ホットヨガやピラティスに通う前に、公文式にいくべき
と俺は思ったが、あえて何も言わず俺は春の木漏れ日のような笑顔で、
教えてやった。

――困った奴だ。それは《返事(こたえ)》って読むんだよ。

                   
                        ■昭和任侠伝 Fカップとすごした日々3
posted by イロ室長 at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 土曜はカメムシを探しにU | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

《国勢調査》お前のこと待ってんじゃねえか。早く抱きしめてこい。


tidori1.jpg ひまつぶしに『恋の悩み相談室』を開く。そんで、
小嶋が俺に言う。『イロさんのアドバイスって必
ず、――お前のこと待ってんじゃねぇか!……早
く行って抱きしめて来い。ですよね………
』と、
冷めたコメントをもらう。

 ★★★

《のっこ》が、どうせ自分なんかと、ミスしてしょぼくれてる。

なんだよ。お前『自分を否定する』暇があんなら笑え。ほら笑え。お前、
『自己否定』なんて3世紀早ぇんだよ。お前がそんなことしたって、見
苦しいだけだからやめろやめろ。ほら、しけた面してねえで笑え。わっ
はっはっはっは。はい。

『………は、はは………はは。』

俺は、おもいっきり《のっこ》の脇の下をくすぐる。

『ちょっと。ひゃ、あぁ、セクハラ!それ、セクハラ!(笑)』

と、じゃれていた午後。そうさ。何でも笑い飛ばしちまうのさ。

                         ■お前のこと待ってんじゃねえか。早く抱きしめてこい。
posted by イロ室長 at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 土曜はカメムシを探しにU | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月25日

★度胸と巨乳ひとつで世の中を渡ってきた21歳に漢字を教える2

  
tidori1.jpg 俺が、休憩時間のつまんねえバツゲームで負けて、
武田鉄矢で「僕は死にましぇーんっ!」って、死
にませんって言ってるのに、死んだほうがましな
物真似をやらされてると、さっそうと乳で風をき
りながら宝田が来て、また俺に漢字を聞く。


可哀想に、友達がいなくて、非番の日も用がないのに、会社に顔を出す
この女は、《理由》という字も読めないのだ。俺は抱きしめて、「もう
大丈夫だよ」と言ってあげたい気持ちでいっぱいになった。でも俺の中
の意地悪な小悪魔が、その言葉を変えてしまったのだ。

――しょうがねえなぁ。それは《理由(わけ)》って読むんだよ。

                 
                          ■昭和任侠伝 Fカップとすごした日々2
posted by イロ室長 at 14:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 土曜はカメムシを探しにU | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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